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広告代理店がクライアントに提案できるLLMOツールは?提案の型別に国内外12ツールを比較【2026年版】

約21分で読めます 著者: 武藤 尭行

広告代理店がクライアントに提案できるLLMOツールは、「クライアント名義で契約してもらう型」「代理店が契約してレポートで納品する型」「自社ブランドで提供する型」の3つに分かれます。どの型で売るかを先に決めれば、候補は2〜3ツールまで絞り込めます。

当社が30ジャンル・897クエリを調べた実測では、日本語Google検索のAI Overview出現率は86.5%でした。転職活動者の26.02%、住まい探し経験者の23.47%が生成AIで情報を集めており、クライアントから「AIに自社が出てこない」と相談される場面は業種を問わず増えています。

本記事では、代理店・制作会社がクライアント提案に使えるLLMOツールを国内外12製品ぶん、実際の価格と契約条件で比較し、提案が通る絞り込み方を解説します。

1. 代理店がLLMOツールを提案する3つの型

契約者が誰か、管理画面を誰が見るか、解約時にデータが誰に残るかで、提案は3つの型に分かれます。

同じツールでも、型が違えば見積書の書き方も、クライアントに求める稟議の内容も変わります。ツールの機能比較に入る前に、自社がどの型で売るのかを決めてください。

1-1. 型A:クライアント名義で契約してもらう

クライアントがツールベンダーと直接契約し、代理店は運用と改善作業をフィーで受け取る形です。ツール費はクライアントの負担になるため、代理店側に原価が乗りません。解約されてもデータはクライアント側に残ります。

向いているのは、事業会社のマーケティング部門が主担当で、社内にツールを持ちたい意向がある案件です。上場企業や、情報システム部門の審査が入る案件では、この型のほうが通りやすい傾向があります。

弱点は、ツールの契約が切れると代理店の関与も途切れやすいことです。代理店の価値を運用フィーの側で明確にしておく必要があります。

1-2. 型B:代理店が契約し、レポートで納品する

代理店がツールを契約し、複数クライアントを1つの管理画面で回して、月次レポートとして納品する形です。クライアントは管理画面を見ません。

この型では、1契約で扱えるサイト数とユーザー数が原価に直結します。サイト数1のプランを5社ぶん契約すれば、月額は5倍になります。提案の前に、クライアント5社時点と10社時点の原価を試算してください。

多くの制作会社がまずこの型から始めます。クライアントに専門用語を説明する負担が小さく、既存の月次定例にレポートを1枚足すだけで始められるためです。

1-3. 型C:自社ブランドで提供する(ホワイトラベル)

管理画面ごと自社ブランドに差し替えて、自社サービスとして提供する形です。LLMOチェキ(当社提供)にはホワイトラベルプランがあり、月額129,800円(初期費用100,000円・サイト数とユーザー数は無制限・税別)、年契約なら月あたり108,000円です。

クライアント数が増えるほど1社あたりの原価が下がるため、5社を超える見込みがあるなら検討に値します。逆に1〜2社の段階では、型Bのほうが安く済みます。

1-4. 3つの型の比較

項目

型A クライアント名義

型B 代理店契約+レポート

型C 自社ブランド提供

契約者

クライアント

代理店

代理店

管理画面を見る人

クライアントと代理店

代理店のみ

クライアントと代理店

ツール費の負担

クライアント

代理店(原価)

代理店(原価)

代理店の収益源

運用フィーのみ

運用フィー+ツール差益

運用フィー+ツール差益

解約時のデータ

クライアントに残る

代理店に残る

代理店に残る

向く案件

上場企業・情シス審査あり

中小・単発から始める案件

5社以上の継続案件


2. 提案が通るツールを見分ける6つの評価軸

代理店の選定基準は、事業会社の選定基準とは違います。「機能が多いか」ではなく「クライアントの稟議を通せるか」で選んでください。

事業会社は自社1社ぶんの使い勝手で選べますが、代理店は複数社ぶんの運用と、決裁を通す説明責任を同時に背負います。以下の6軸で候補を絞ると、提案の失注が減ります。

2-1. 受注前に、数字を見せられるか

提案の成否は初回打ち合わせでほぼ決まります。「AI検索対策が必要です」という一般論ではなく、そのクライアントの実名でAIに質問した結果を持っていけるかどうかが分かれ目です。

確認するのは、無料診断や無料トライアルがあるか、契約前にクライアントのURLで計測できるかの2点です。カード登録が必要なトライアルは、提案準備に使うと手続きが増えて動きが鈍ります。

2-2. クライアントの稟議に耐えるか

決裁が上がると、必ず情報システム部門の確認が入ります。見られるのは、提供元の所在地、データの分離方式、通信と保存データの暗号化、連携の権限範囲、操作履歴の記録、データの保管期間です。

海外ツールを提案する場合、この資料が英語のみのことがあります。日本語のセキュリティチェックシートを出せるかどうかで、稟議にかかる期間が数週間変わります。

2-3. 1契約でクライアントを何社まで扱えるか

型Bと型Cでは、サイト数とユーザー数の上限がそのまま原価になります。「複数サイト対応」と書かれていても、上限が2サイトなのか無制限なのかで意味が変わります。

あわせて確認したいのが、クライアントごとに閲覧のみのアカウントを発行できるかです。クライアントAの数字がクライアントBから見えない状態を作れないと、規制業種の案件で審査に落ちます。

2-4. 計測のブレを説明できるか

生成AIの回答は、同じ質問でも毎回変わります。1回だけの計測結果を報告すると、翌月に数字が動いたときに理由を説明できません。「先月40%、今月10%」の報告に答えられなければ、契約は続きません。

同じ質問を複数回くり返して割合とブレ幅で記録する仕様か、1回ずつの結果を記録する仕様かを確認してください。LLMOチェキはAI Overviewの計測で同一キーワードを3〜5回、その場で実行する計測では10回くり返し、ブレ幅つきで記録します。

2-5. 計測の次に売るものがあるか

計測だけでは、クライアントは3か月で飽きます。数字が見えたあとに、記事制作、構造化データの実装、外部メディアへの掲載交渉といった作業が続くから継続が生まれます。

ツール側が改善提案や記事生成まで持っているなら、代理店は制作の実行に集中できます。逆に計測特化のツールを選ぶなら、改善作業は自社のリソースで賄う前提になります。どちらが正解ということはなく、自社の制作体制で決める話です。

2-6. レポートと権限の設計

月次報告に何を使うかを、提案前に決めてください。管理画面をそのまま見せるのか、PDFやCSVを出力して自社フォーマットに転記するのか、BIツールに流し込むのかで、毎月の工数が変わります。

クライアント5社の月次報告を手作業で組むと、1社あたり2時間としても月10時間かかります。この工数を見積もりに乗せるか、出力機能で吸収するかは早めに決めておく論点です。

ツールの一般的な評価軸はGEO対策とツールの選び方にまとめています。本記事では代理店提案に固有の6軸で各ツールを見ていきます。


3. 代理店提案に使えるLLMOツール比較表

国産8製品と海外4製品を、月額・扱えるサイト数・無料枠・日本語対応で並べました。月額は税込3,000円台から10万円台まで、30倍の幅があります。

価格と仕様は、各社公式サイトおよび公開情報にもとづく2026年9月1日時点の当社調べです。海外ツールは為替換算していません。この領域はプラン改定が頻繁なため、提案書に載せる前に各社の最新ページを必ず確認してください。

ツール名

提供元

月額(月契約・税別/税込は表記のとおり)

扱えるサイト・ユーザー

無料枠

日本語

LLMOチェキ(当社提供)

株式会社Itera(日本)

ライト29,800円/スタンダード59,800円/プロ98,000円(税別・6ヶ月契約)。年契約で約13%引き

サイト1〜5・ユーザー3〜20。ホワイトラベルは無制限

7日間無料(カード登録不要)+登録不要の無料診断

ミエルカGEO

Faber Company(日本・東証スタンダード上場)

単一サイト49,800円/複数サイト99,800円(税抜・別途初期費用)

複数サイトプランあり

申し込み制の無料トライアル

DolphinX AIO

メディアリーチ(日本)

ライト30,000円/プロ50,000円/ビジネス100,000円(税別・初期費用0円)。12ヶ月契約で27,000円/45,000円/85,000円

プランにより変動

14日間無料(カード不要)

AKARUMI

ipe(日本)

ライト/スタンダード/エキスパートの3プラン(金額非公開・要問い合わせ)

要問い合わせ

全機能の無料トライアル

User Insight

ユーザーローカル(日本・東証プライム上場)

PV連動の複数プラン(金額非公開・要見積もり)。AIO/LLMO機能は追加費用なし

要見積もり

記載なし

Genview

FID(日本)

Base 60,000円(税抜)+従量(AI追加20,000円/クエリ追加2,000円ほか)

クエリ15・ユーザー3から

14日間無料

LLMOinsight

Letier(日本)

Standard 9,800円/Business 29,800円(税別・分析は従量課金・最低契約期間なし)

Businessで3ブランド

無料プランあり(6問・1回のみ)

SUPER ACT

プラッタ(日本)

Standard 15,000円(税別)+計測枠追加6,800円

ブランド2・5人

記載なし

BringRitera

BringFlower(日本)

スタンダード3,300円(税込)ほか。ライトは550円

プランにより変動

無料プランあり(カード不要)

Otterly.AI

Otterly.AI GmbH(オーストリア)

Lite 29ドル/Standard 189ドル/Premium 489ドル/Enterprise 1,000ドル〜

全プランでユーザー無制限

7日間無料(カード不要)

×(英語UI)

Peec AI

Peec AI GmbH(ドイツ)

Starter 95ドル/Pro 245ドル/Advanced 495ドル

全プランでユーザー無制限

無料トライアルあり

×(英語UI)

Profound

Profound(米国)

Starter 99ドル/Growth 399ドル/Enterprise 個別見積もり

Starterは1シート・Growthは3シート

Growthに無料トライアル

×(英語UI)

このほか、米国のAthenaHQは無料枠(クレジット制)とStarter月額295ドルを公開しており、SOC 2 Type 2やSSOに対応しています。エンタープライズ要件が絡む案件では候補になりますが、UIは英語です。

月額の数字だけを並べても比較にはなりません。同じ価格帯でも、そのプランで何プロンプト・何エンジンまで追えるかが大きく違います。提案先のクライアントで追いたい質問の数を先に数えてから、表に戻ってください。


4. 提案シーン別の個別解説

「どのツールが優れているか」ではなく、「どの提案シーンに合うか」で読み分けてください。

4-1. LLMOチェキ(当社提供)

株式会社Iteraが2026年7月14日に提供を開始した国産のLLMOツールです。ChatGPT、Gemini、Claude、Perplexity、Google AI Overview、AIモードなど8つのAIエンジンで、言及率と引用率を日次で計測します。

料金はライト月額29,800円、スタンダード月額59,800円、プロ月額98,000円(いずれも税別・6ヶ月契約)で、年契約なら約13%引きになります。サイト数はライト1・スタンダード2・プロ5、ユーザー数は3・10・20です。8エンジンすべての計測はスタンダード以上で、ライトはChatGPTとAI Overviewの2種類になります。7日間の無料トライアルはカード登録不要です。

代理店提案での使いどころは、受注前の3点セットです。AI Overviewが出ているのに自社が引用されていないキーワードの一覧、AIがよく参照しているのに自社が載っていないメディアの一覧、サイトの統合診断スコアの3つを、初回提案に持ち込めます。URLを入力するだけの無料LLMO診断は登録不要なので、商談前の下調べに使えます。

型Cを狙う場合は、ホワイトラベルプラン(月額129,800円・初期費用100,000円・サイト数とユーザー数無制限・税別)があります。年契約で月あたり108,000円です。

4-2. ミエルカGEO(Faber Company)

SEOツール「ミエルカSEO」を手がける東証スタンダード上場企業の製品です。指定プロンプトに対する自社と競合の言及状況、サイトの引用状況を、AIモデル別のマトリクスで確認できます。

料金は単一サイト月額49,800円、複数サイト月額99,800円(いずれも税抜)で、別途初期費用がかかり、原則12ヶ月の年間契約とされています。

上場企業の提供であることが、そのまま稟議の通しやすさになります。既にミエルカSEOを入れているクライアントには、追加提案として自然に載せられます。一方、年間契約が前提のため、まず3か月試したいという案件には向きません。

4-3. DolphinX AIO(メディアリーチ)

AI回答の全文や引用元の分類まで解析し、改善施策の生成と管理まで行う国産ツールです。同じ質問を10回連続で投げて露出確率を測る計測方式を採っています。

料金はライト月額30,000円、プロ50,000円、ビジネス100,000円(税別・初期費用0円)で、12ヶ月契約なら27,000円・45,000円・85,000円です。14日間の無料トライアルはカード不要です。

改善案の生成まで含まれるため、代理店側に分析専任者を置けない場合の補助として機能します。GA4連携でAI経由の流入まで追えるので、月次報告に成果指標を載せたい案件に合います。

4-4. AKARUMI・User Insight(見積もり型)

AKARUMIは、SEO/LLMOコンサルティングの実績を持つ株式会社ipeの分析プラットフォームです。言及割合、言及順位、引用元、AIクローラーのアクセス状況まで複数の角度で分析できます。料金は3プランで非公開のため、案件規模に応じた個別見積もりになります。

User Insightは東証プライム上場のユーザーローカルが提供する総合ツールで、アクセス解析を土台にAIO/LLMO機能を搭載しています。料金はPV連動で非公開ですが、AIO/LLMO機能は追加費用なしと案内されています。

どちらも金額が公開されていないため、提案書に価格を載せるには事前の見積もり取得が必要です。逆に言えば、案件ごとに条件を交渉できる余地があります。既存でアクセス解析を導入しているクライアントには、User Insightへの乗り換え提案が通りやすい場面があります。

4-5. LLMOinsight・SUPER ACT・BringRitera(低価格帯)

小規模クライアントへの提案では、月額1万円前後の選択肢が現実的です。

LLMOinsightは、Standard月額9,800円、Business月額29,800円(税別・分析は従量課金)で、最低契約期間がないと案内されています。無料プランもあり、初回1回・6問という制限つきですが現状把握には使えます。

SUPER ACTはStandard月額15,000円(税別)で、主要5AIの計測とプロンプト10件、5人チームまでが含まれます。計測枠は月額6,800円で追加できます。

BringRiteraは無料プランがあり、有料はスタンダードで月額3,300円(税込)です。記事制作機能と計測が一体になっているため、制作会社が既存の記事納品にLLMO計測を足す形で提案できます。

この価格帯は、クライアント名義(型A)で提案しやすい点が利点です。月1万円なら決裁のハードルが低く、代理店は運用フィーだけを乗せられます。

4-6. Genview(FID)

理想のブランド認識を先に定義し、AIの回答とのギャップを埋める改善提案を出す設計です。構造化データやllms.txtの生成まで含みます。料金はBaseプラン月額60,000円(税抜)で、対応AIの追加が月額20,000円、クエリ追加が月額2,000円などの従量が乗ります。

ブランド側の言いたいことが明確な案件、たとえばリブランディング直後のクライアントに向いています。従量の設計上、計測したい質問が増えるほど費用が伸びる点は見積もり時に注意してください。

4-7. 海外ツール(Otterly.AI・Peec AI・Profound)

Otterly.AIは月額29ドルのLiteプランから始められ、Standardは189ドル、Premiumは489ドルです。全プランでチームメンバーが無制限のため、代理店で人数を気にせず使えます。

Peec AIはStarter月額95ドル、Pro 245ドル、Advanced 495ドルで、こちらも全プランでユーザー数が無制限です。Looker StudioやAPIとの連携があるため、BIツール側でレポートを組む運用に向きます。

ProfoundはStarter月額99ドル、Growth 399ドルですが、計測できるエンジン数がプランで変わり、Starterは1エンジンです。複数クライアントの管理はEnterpriseの領域になります。

海外ツールを日本のクライアントに提案する場合の論点は3つあります。UIが英語であること、日本語のセキュリティ資料が用意されていない場合があること、日本語クエリでの計測結果が安定するかを事前検証する必要があることです。契約前に自社サイトの主要10クエリを2週間計測し、変動幅を確かめてから提案に載せてください。


5. 提案書に載せるべき3つの数字

提案が通る資料には、「業種の数字」「クライアント固有の数字」「費用と期間の数字」の3つが揃っています。

ツールの機能一覧をそのまま貼った資料は、決裁者の手前で止まります。決裁者が知りたいのは、自社の業界で何が起きていて、自社が今どうなっていて、いくらでどれだけかかるかの3点です。

5-1. 業種のAI Overview出現率

当社が2026年7月25日から8月3日にかけて30ジャンル・897クエリを調べた実測では、AI Overviewの平均出現率は86.5%でした。ジャンル差は次のとおりです。

出現率

ジャンル

96.7%

士業 / SaaS / リフォーム

96.6%

不動産

93.3%

EC・通販 / SEO会社 / 人材紹介 / 引越し / 旅行 / 美容クリニック

90.0%

税理士・会計 / 自動車販売

86.7%

エステ / 注文住宅

83.3%

ホテル / 保険代理店 / 整体・接骨院 / システム開発

80.0%

AI開発 / ジム / 動物病院 / 学習塾

76.7%

飲食店 / 結婚式場

73.3%

歯科医院

66.7%

美容室

提案先の業種に該当する1行を、資料の1枚目に置いてください。「AI検索が来ています」より、「御社の業種は96.7%の検索でAI要約枠が出ています」のほうが会話が進みます。ジャンル別の詳細はLLMO傾向分析レポートで公開しています。

あわせて、推定値も添えられます。同調査からの推定で、ゼロクリック率は59.0%、CTRの低下率は51.9%、1位のCTRは13.7%(従来の目安は28.4%)です。推定値である旨は資料にも明記してください。

BtoC寄りの案件では、購買前の行動データが効きます。転職活動者の26.02%が生成AIで企業情報を集めており(採用領域の独自調査)、住まい探しでは23.47%が生成AIを使い、今後の利用意向は75.93%に達しています(不動産領域の独自調査)。

5-2. クライアント固有の現状値

業種データの次に、そのクライアント自身の数字を出します。載せるのは3つです。

1つ目は、想定質問に対する現在の言及率です。クライアントが人材紹介会社なら「中途採用 エージェント おすすめ」「人材紹介 手数料 比較」といった質問を20〜30件用意し、主要AIで計測して、自社が挙がった割合を出します。競合3社と並べると、話が具体的になります。

2つ目は、AIが実際に参照しているページの一覧です。自社が引用されていない質問で、どのメディアが引用されているかを示すと、次の打ち手が自動的に見えます。

3つ目は、自社サイト側の技術的な不備です。構造化データの不足やクロールの制限は、改修の見積もりに直結します。制作会社への要求事項はLLMO対応のホームページ制作で整理しています。

計測する質問の設計は、人が行う作業です。クエリの分類と選び方はLLMOで狙うべきクエリの4分類にまとめました。

5-3. 費用と期間

費用の相場は、スポット診断が20万〜100万円、月額のLLMOコンサルティングが20万〜50万円、制作や実装まで含む一気通貫で月額50万円以上です。構造化データの実装をスポットで外注する場合は数万〜十数万円、計測ツール単体は月額数千円から数万円台になります。

期間について、当社の観測では改善傾向の確認に約3か月、投資判断に足る評価に約6か月かかります。この期間を提案時に共有しておかないと、3か月目に「まだ数字が動かない」という理由で解約が出ます。契約は最低6か月、または初回3か月を診断フェーズとして切り分ける設計をおすすめします。


6. 提案が失敗する5つのパターン

失敗は「ツール単体を売る」「稟議の観点が抜ける」「ブレを説明できない」「クエリ設計を任せる」「解約条件を決めない」の5点に集中します。

6-1. ツール単体を月額数万円で売ってしまう

計測ツールの相場は月額数千円から数万円台です。ここに数万円を上乗せして再販する設計では、クライアントが増えるほど管理工数が積み上がり、利益が残りません。

LLMOの月額コンサルティング相場は20万〜50万円です。ツールと改善作業をセットにして、この価格帯の下側で設計するのが現実的な組み立てになります。ツールは提案の入口であって、商品そのものではありません。

6-2. 稟議の観点が資料に入っていない

マーケティング担当者が納得しても、決裁は情報システム部門と経理を通ります。データの分離方式、暗号化、連携の権限範囲、保管期間、契約期間と解約条件を1枚にまとめておくと、差し戻しが減ります。

規制業種のクライアントでは、この資料がないだけで検討が止まります。ツールベンダーにセキュリティチェックシートの提供可否を、提案前に確認してください。

6-3. 数字のブレを説明できない

生成AIの回答は確率的に変わります。1回の計測結果で報告すると、翌月の変動を「施策の効果」か「誤差」かに切り分けられません。

複数回の計測で割合とブレ幅を出す仕様のツールを選ぶか、自社で同一質問を複数回計測して平均を取る運用を組んでください。報告の場で「これは誤差の範囲です」と言えることが、継続の条件になります。

6-4. クエリ設計をツール任せにする

計測する質問を決めるのは人の仕事です。ツールが候補を提案する機能はありますが、そのクライアントの顧客が実際に何と聞くかを知っているのは代理店側です。

自動生成された質問リストをそのまま使うと、事業に関係のない質問で「言及率90%」という数字が出てしまい、報告の意味がなくなります。営業現場でよく聞かれる質問を、担当者にヒアリングして20件は自分で書いてください。

6-5. 解約時のデータの扱いを決めていない

型Bと型Cでは、代理店が契約を止めた時点でクライアントのデータが消える可能性があります。CSVやAPIで計測履歴を取り出せるか、解約後の保管期間はどれだけかを、契約前に文書で確認してください。

型Aで提案していれば、この問題は起きません。データ移管のリスクを避けたい大型案件では、型Aを選ぶ判断も合理的です。


7. 提案するツールを絞り込む5ステップ

上から順に決めていけば、候補は自然に2〜3ツールまで減ります。

ステップ1:提案の型を決める

クライアント名義(型A)、代理店契約+レポート(型B)、自社ブランド提供(型C)のどれで売るかを先に決めます。案件によって型を変えても構いませんが、1件ごとに決めてから動いてください。

ステップ2:クライアント数と原価を試算する

型Bと型Cを選んだ場合は、クライアント3社時点、5社時点、10社時点の月額原価を計算します。サイト数の上限が2のプランで5社を扱うなら、契約が3本必要になります。この試算をせずに提案すると、受注が増えたときに利益が消えます。

ステップ3:稟議の要件を確認する

提案先が上場企業か、規制業種か、情報システム部門の審査があるかを確認します。審査があるなら、日本語のセキュリティ資料を出せるツールに候補を絞ります。この時点で海外ツールが落ちる案件は少なくありません。

ステップ4:自社サイトで2週間試す

候補を2つに絞ったら、自社サイトを対象に2週間計測します。見るのは、日本語の質問で数字が安定するか、レポート出力が自社のフォーマットに合うか、サポートの返答がどれくらい早いかの3点です。無料トライアルの期間内に終わる作業量です。

ステップ5:見積もりと契約条件を書面にする

ツール費、運用フィー、制作費を分けて記載し、契約期間、解約条件、データの取り出し方法を書面に落とします。特に最低契約期間は、クライアントとの契約期間と揃えてください。ツールが年契約でクライアントが3か月契約だと、差分が代理店の持ち出しになります。


8. よくある質問(FAQ)

Q1. 広告代理店がクライアントに提案できるLLMOツールはどれですか?

日本語対応と国内サポートを重視するなら、LLMOチェキ(当社提供・月額29,800円から・税別)、ミエルカGEO(単一サイト月額49,800円・税抜)、DolphinX AIO(ライト月額30,000円・税別)、AKARUMIやUser Insight(いずれも要見積もり)が候補になります。小規模クライアント向けにはLLMOinsight(Standard月額9,800円・税別)やSUPER ACT(月額15,000円・税別)、BringRitera(スタンダード月額3,300円・税込)といった価格帯もあります。2026年9月1日時点の公開情報にもとづく当社調べです。

Q2. クライアント名義と代理店契約、どちらで提案すべきですか?

上場企業や情報システム部門の審査が入る案件はクライアント名義(型A)、中小規模で単発から始める案件は代理店契約(型B)が向きます。判断基準は、解約時にデータが誰に残るべきかです。クライアント側がツールを資産として持ちたい意向なら型A、代理店がノウハウごと抱えるなら型BかCになります。

Q3. ツールを再販するとき、いくらで見積もればよいですか?

LLMOの月額コンサルティング相場は20万〜50万円、スポット診断は20万〜100万円です。ツールと改善作業をセットにして、この相場の下側で設計するのが一般的です。計測ツール単体の相場は月額数千円から数万円台のため、ツール費だけに利益を乗せる設計では管理工数を回収できません。

Q4. 海外ツールは日本のクライアントに提案できますか?

契約自体は可能ですが、UIが英語であること、日本語のセキュリティ資料が用意されていない場合があることが検討の壁になります。日本語クエリでの計測が安定するかは、契約前に自社サイトの主要10クエリを2週間計測して確かめてください。Otterly.AIやPeec AIは全プランでユーザー数が無制限のため、代理店の人数が多い場合の原価は読みやすくなります。

Q5. 提案の初回打ち合わせには何を持っていけばよいですか?

3点です。提案先業種のAI Overview出現率、そのクライアント名でAIに質問した実際の回答、AIが参照しているメディアの一覧です。当社調査では士業・SaaS・リフォームで96.7%、美容室で66.7%と業種差があるため、該当する数字を1枚目に置くと会話が具体化します。

Q6. 効果が出るまでどれくらいかかると説明すべきですか?

当社観測では、改善傾向の確認に約3か月、投資判断に足る評価に約6か月です。この期間を最初に共有しないと、3か月目の定例で解約の話が出ます。契約は最低6か月にするか、初回3か月を診断フェーズとして切り分けてください。

Q7. 計測する質問はツールが自動で決めてくれますか?

候補を提案する機能を持つツールはありますが、最終的に決めるのは人です。事業に関係のない質問で高い言及率が出ても報告の意味がありません。営業担当が顧客から実際に聞かれる質問を20件はヒアリングして、自分で書き起こしてください。

Q8. SEOの提案と競合しませんか?

競合しません。AIの回答は検索インデックスを参照しているため、検索での評価はAI検索での引用の土台になります。SEOの月次提案に、AI検索での言及率という指標を1つ足す形が自然です。両者の関係はLLMOとは何かで解説しています。


まとめ:提案の型を決めてから、ツールを選ぶ

広告代理店がクライアントに提案できるLLMOツールは、国産だけでも月額3,300円(税込)から10万円台まで揃っています。選定で迷うのは、ツールを機能で比べようとするからです。クライアント名義で契約してもらうのか、代理店が契約してレポートで納品するのか、自社ブランドで提供するのかを先に決めれば、候補は2〜3に絞れます。

AI Overviewの出現率が897クエリ平均で86.5%、転職活動者の26.02%と住まい探し経験者の23.47%が生成AIで情報を集める環境です。クライアントからの相談は今後も増えます。計測手段を持たないまま相談を受けると、案件は専門会社に流れます。

次のアクションは、候補ツールを自社サイトで2週間試すことです。日本語の質問で数字が安定するかを確認し、クライアント5社時点の原価を試算してから、提案書の型を作ってください。業種別の出現率データはLLMO傾向分析レポートから引用できます。

LLMOチェキは7日間の無料トライアル(カード登録不要)と、URLを入力するだけの無料LLMO診断をご用意しています。クライアント提案での活用をご検討の代理店・制作会社の方は、まず自社サイトの数字からご確認ください。


調査概要

  • 調査名: LLMO傾向分析レポート/転職活動における企業情報の収集方法に関する調査/住まい探しの情報収集に関するアンケート

  • 調査主体: 株式会社Itera(LLMOチェキ)

  • 調査対象: 30ジャンル・897クエリ(日本語Google検索)/過去1年以内に転職活動を行った880名/住まい探し(賃貸・購入)の経験者507名

  • 調査期間: 2026年7月25日〜8月3日/2026年8月26日/2026年8月27日〜30日

  • 実測値 / 推定値の区別: AI Overview出現率86.5%・ジャンル別出現率・調査各項目の割合は実測値。ゼロクリック率59.0%・CTR低下率51.9%・1位のCTR13.7%は推定値

  • ツール価格の出典: 各社公式サイトおよび公開情報(2026年9月1日時点・当社調べ)。海外ツールは為替換算していない

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