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LLMO/AIOツール比較【国内11+海外6】8つの評価軸と6つの落とし穴

約10分で読めます 著者: 武藤 尭行

LLMOツール(AIOツール・GEOツールも同義)を比較するときの評価軸は8つあります。中でも最初に決めるべきは、自社が測りたいのが「コンテンツの引用露出」なのか「ブランドの推薦露出」なのかという点です。

ここが曖昧なまま機能表を眺めても、判断はできません。当社Iteraの900クエリ×30ジャンル調査ではAI Overview出現率86.5%、ゼロクリック率59.0%。導入を急ぎたい局面だからこそ、比較表の数字を額面通りに読まないことが失敗回避になります。

本記事では、国内11ツール・海外6ツールの横並び表と、比較する側が知っておくべき6つの落とし穴を解説します。

なお本記事は、LLMOツール「LLMOチェキ」を提供する株式会社Iteraが作成しており、自社ツールを含みます。掲載情報は2026年7月時点の各社公開情報に基づく事実ベースの記載です。料金・機能・対応エンジンは変更が頻繁で、情報源によって記載が異なる場合もあるため、最終判断は必ず各公式サイトでご確認ください。

比較の前に|LLMO・AIO・GEOツールは同じものです

呼び方が違うだけで、指しているものは同じです。用語で候補を絞る必要はありません。

LLMOツール(大規模言語モデル最適化)、AIOツール(AI最適化)、GEOツール(生成エンジン最適化)、AEOツール(回答エンジン最適化)、AI可視性ツール。呼称は乱立していますが、いずれも「AIの回答内での自社の言及・引用を計測し、改善する道具」を指します。ベンダーごとに好む呼び方が違うだけなので、比較の際は名称ではなく機能で横並びにしてください。

もう1つ前提として、この市場は2024年以降に立ち上がったばかりで、新規参入と機能追加が数か月単位で続いています。半年前の比較記事の情報が既に古いことも珍しくありません。本記事を含め、比較情報は必ず公開日を確認し、最終判断は各公式サイトの現行仕様で行ってください。

最重要の分岐|「引用露出」と「推薦露出」は別物です

測りたいものが違えば、選ぶツールも変わります。8軸の前に、ここを決めてください。

LLMOツールが計測する対象は、大きく2つに分かれます。

引用露出(コンテンツの引用)は、AIが回答の根拠として参照したリンクに自社のURLが入っているかを見ます。評価の単位はページです。オウンドメディアやBtoBのように、自社コンテンツを情報源として使わせたい場合の主指標になります。

推薦露出(ブランドの推薦)は、回答本文の中で自社ブランドが候補として挙がるか、推奨の文脈で語られるかを見ます。評価の単位はブランドです。「〇〇のおすすめは?」で名前を挙げてほしいBtoCや店舗、採用の場合の主指標になります。

ここで注意したいのが、「名前が出た(言及)」と「理由を伴って推された(推薦)」を区別できるかです。単に列挙されただけの言及を推薦として数えると、施策の評価がぶれます。ツールの比較では、両方を扱えるか、そして定義を分けて出せるかを確認してください。

比較の8つの評価軸

この8軸を先に決めてから表を見ると、判断が速くなります。

  1. 計測対象:引用露出/推薦露出のどちらを、どこまでカバーするか。言及と推薦を区別できるか

  2. 対応AIエンジン:ChatGPT・Gemini・Perplexity・AI Overview・AI Mode・Claude・Copilot等のどこまでを、実際に計測できるか

  3. 日本語対応:日本語クエリでの計測精度、UI、サポート、請求書払いなど国内商習慣への対応。日本からのIPで取得しているか

  4. 計測方式と頻度:どの経路で回答を取得し、どのくらいの頻度・回数で反復しているか(日次か週次か、1クエリ何回か)

  5. 改善機能:計測だけか、記事生成・サイト診断・改善提案・掲載支援まで含むか

  6. 再現性とログ:質問文・取得日時・対象AI・回答本文・引用元URLが記録として残るか。再計測と差分比較ができるか

  7. データ連携:CSVエクスポート、API、BI連携、GA4/Search Consoleとの接続

  8. 料金と契約条件:月額、課金単位(クエリ数/エンジン数/シート数/従量)、最低契約期間、トライアル条件

軸6と軸7は見落とされがちですが、実務では効きます。AIの回答は揺れるため、回答本文と取得条件のログが残らないツールでは、数値が動いた理由を後から検証できません。エクスポートができないツールは、社内KPI化やクライアント報告の段階で行き詰まります。

国内11ツールの比較表

ツール

提供元

タイプ

対応エンジン

料金目安(税別)

トライアル

LLMOチェキ(当社)

Itera

統合型

8(ChatGPT・Perplexity・Claude・Gemini・AI Overview・AI Mode・SearchGPT・Copilot)

月額29,800円〜98,000円/初期0円~

無料診断および7日間の無料トライアル

Brand UP

Wanokuni

計測+改善提案

4(ChatGPT・Gemini・AI Overview・AI Mode)

月額7,980円/50,000円/要相談

7日間(CC不要)

DolphinX AIO

メディアリーチ

統合型

6(ChatGPT・Perplexity・Gemini・Claude・AIモード・AI概要)

月額30,000円/50,000円/100,000円

無料お試しあり

ミエルカGEO

Faber Company

SEO進化型

6(ChatGPT・Gemini・Perplexity・Claude・AI Overview・AI Mode)

月額49,800円〜+初期費用

あり

AIsearchmap

CINC

計測特化

主要LLM

要問い合わせ

無料プランあり

リテラ(BringRitera)

BringFlower

計測+AIライティング

AI Overview・AIモード・ChatGPT等

1プロンプト8円〜

7日間+フリープラン

SUPER ACT

プラッタ

計測特化

ChatGPT・Gemini・Claude・Grok・Perplexity等

要問い合わせ

デモ依頼可

AKARUMI

計測特化

5(ChatGPT・Gemini・Perplexity・Claude・AI Overview)

要問い合わせ

7日間

パスカル

オロパス

SEO進化型

AIO分析・サイテーション分析

要問い合わせ

4日間

Keywordmap

CINC

SEO進化型

AIO分析ほか

要問い合わせ(年間契約)

あり

生成AI言及チェッカー

オルグロー

無料チェッカー

AI概要・ChatGPT・Gemini

無料(最大3クエリ)

登録不要

国内勢の特徴は、日本語UI・日本語サポート・請求書払いが揃うことに加えて、価格の選択肢が広い点です。無料チェッカーから月額7,980円のエントリー、1プロンプト単位の従量制、月額10万円規模の統合型まで揃っており、規模を問わず入口が用意されています。

海外6ツールの比較表

ツール

位置づけ

入口価格の目安(月額)

課金の特徴

Otterly.AI

エントリー

$29(Lite)〜$489(Premium)

プロンプト追加はアドオン課金

Semrush(AI Visibility)

SEO統合

$99前後(単体)/$139.95〜(スイート)

プロンプト数・日次クエリ数に上限

Peec AI

ミッドマーケット

€89(Starter)/€199(Pro)

追跡プロンプト数に上限

Ahrefs Brand Radar

SEO統合

$129〜$699(情報源により記載差あり)

AIインデックス単位の課金

Profound

エンタープライズ

$99〜/要商談(情報源により記載差あり)

上位はカスタム価格

Scrunch AI

エージェンシー向け

$499前後〜

年間契約が基本

海外ツールの詳細と、日本語での動作確認の方法は海外LLMOツール日本語ガイドにまとめています。

比較表を読むときの6つの落とし穴

ここが本記事の核心です。表の数字を額面通りに受け取ると、導入後に齟齬が生まれます。

落とし穴①:対応エンジン数の「数え方」が各社で違う

「7エンジン対応」と書かれていても、内訳を確認してください。すべてが同水準で計測できるのか、一部は表示検知のみか。対応予定・開発中のエンジンを対応数に含めている表記も実在します。

さらに厄介なのは、同じツールでも情報源によってエンジン数の記載が食い違うことです。ベンダーの公式記事では4と書かれているツールが、第三者の比較記事では7と紹介されている、といったケースが実際にあります。数の大小ではなく、「自社が重視するエンジンが、今、計測できるか」を公式サイトで確認してください。主戦場が2つなら、7対応も4対応も差はありません。

落とし穴②:AI概要とAIモードの扱いを分けて確認する

エンジンの数え方に関連して、Google側の変化も押さえてください。2026年1月に、モバイルにおけるAI概要の回答表示がAIモードへ統合されたと公表されています。つまり、PCではAI概要、モバイルではAIモードという状態が生じ得ます。

実務上の含意は明確です。両方を計測できないと、片方のデバイスでの見え方が丸ごと死角になります。「AI Overview対応」とだけ書かれたツールについては、AIモードも別建てで取得しているかを必ず確認してください。

落とし穴③:課金単位がツールごとに違う

月額の数字だけを並べても比較になりません。課金の単位が、登録クエリ数、対象AIインデックス単位、ユーザーシート数、そして1プロンプトあたりの従量制と分かれるためです。インデックス単位課金のツールで全エンジンを見ると、入口価格の3倍以上になることがあります。逆に従量制は、計測本数が少ないうちは最安になる一方、本数を増やすと逆転します。自社の想定運用を当てはめた実質月額で比較してください。

落とし穴④:トライアル条件が同じではない

4日間・7日間・14日間・デモのみと期間が違うだけでなく、機能制限の有無、クレジットカード登録の要否(有料の試用を課すケースもあります)、計測できるクエリ数の上限も異なります。「トライアルあり」を同列に扱わないでください。あわせて、トライアル前に自社のクエリ10〜30本を設計しておかないと、短い期間がUIを触るだけで終わります。

落とし穴⑤:ツール間で数値そのものが比較できない

これは最も見落とされる点です。言及の判定基準(表記ゆれの扱い)、実行回数、対象エンジン、集計方法が各社で異なるため、A社ツールの言及率30%とB社ツールの30%は別物です。並行トライアルで数値が食い違っても、どちらかが間違っているわけではありません。比較すべきは数値の大小ではなく、判定の納得感と運用のしやすさです。

落とし穴⑥:公表されている価格や実績値も、出典で揺れる

海外ツールを中心に、同じツールの価格が情報源によって異なることがあります。プラン改定、通貨・地域別価格、代理店経由の価格、記事の更新日のずれなどが理由で、どれかが虚偽というわけではありません。同様に「改善率+〇〇%」「導入〇〇社」といった実績値も、母数・期間・測定方法が明記されていなければ比較材料になりません。

対処はシンプルです。稟議に載せる数字は、必ず公式サイトか見積書から取る。第三者の比較記事(本記事を含む)は候補を絞る用途に留める。この使い分けだけで、導入後の齟齬はほぼ防げます。

実質月額の試算例|表の価格と実際の請求は違う

落とし穴③を具体的な計算で確認します。同じ「月額199ドル」でも、条件次第で総額は大きく変わります。

想定条件を置きます。計測クエリ30本、対象エンジン4つ(AI Overview・ChatGPT・Gemini・Perplexity)、利用者3名。

インデックス単位課金のツールなら、下位プランの表示価格でも4エンジンをカバーするには上位プランが必要になり、実質は表示価格の3倍を超えることがあります。クエリ数課金のツールなら、30本が下位プランの上限を超えるかどうかで階段が1段上がります。シート課金なら3名分の追加費用が乗り、従量制なら「30本×計測頻度×日数」で総額が決まります。

つまり、比較表の入口価格は「最小構成でのスタート価格」であって、自社の運用条件での価格ではありません。候補が2〜3個に絞れた時点で、上の3条件(クエリ数・エンジン数・利用人数)と希望する計測頻度を各社に伝えて見積もりを取り、そこで初めて価格比較をしてください。

ツールを使わない選択肢もある|「掲載型」という第4の道

比較メディアへの掲載でAI露出を獲る方法もあります。ツールと排他ではありません。

LLMOの手段は、ツール導入・支援会社への外注・内製だけではありません。近年増えているのが、AIに引用されやすい比較メディアへ自社を掲載する「掲載型」です。BtoBの製品比較サイトなどが、月額数万円規模の掲載プランを提供しています。

この選択肢が成立する理由は、AIの引用元が第三者の比較メディアに集中しやすいためです。実際、計測を始めると「自社サイトより比較メディアの方が圧倒的に引用されている」というデータが出ることは珍しくありません。その場合、自社記事を改修するより、引用されているメディアへの掲載を獲る方が近道になります。

ただし順序があります。どのメディアが引用されているかは、計測しなければ分かりません。掲載型を選ぶ場合も、まず計測で引用元の内訳を把握してから掲載先を決めるのが合理的です。手段全体の選び方はLLMOの選び方で工程別に整理しています。

目的別|3ステップで候補を2〜3個に絞る

軸を全部見ようとせず、この順で絞ると速く決まります。

ステップ1、測る対象を決めます。引用露出か、推薦露出か、両方か。ここが決まれば、必要な機能の優先順位が自動的に決まります。

ステップ2、タイプを決めます。社内に制作・改修の体制があるなら計測特化型で足り、なければ改善機能を含む統合型が候補になります。既にSEOスイートを契約しているなら、その追加機能で足りるかを先に試すのが合理的です。

ステップ3、実質月額とトライアルで最終比較します。自社の運用条件を当てはめて見積もりを取り、残った2〜3個を同じクエリセットで試用する。ここまで来れば、決め手は数字ではなく「毎月これを開いて意思決定できるか」という運用感になります。

まとめ:表を作る前に、表の読み方を持つ

LLMO/AIOツールの比較は、8つの評価軸で横並びにすれば全体像が掴めます。ただし、最初に決めるべきは軸ではなく「引用露出と推薦露出、どちらを測るのか」です。そのうえで、対応エンジン数の数え方、AI概要とAIモードの扱い、課金単位、トライアル条件、数値の非互換、価格情報の揺れという6つの落とし穴を知っておけば、比較表は使える道具になります。

比較表は出発点であって、答えではありません。絞り込んだ2〜3個を、自社のクエリセットで実際に試してください。当社のLLMOチェキ(itera-llmo.com)も、URLを入力するだけの無料診断から試せます。比較検討の1つとして、他社のトライアルと併せてご判断ください。

よくある質問

対応AIエンジン数は、多いほど良いのですか?
多いほど良いとは限りません。重要なのは、自社の顧客が実際に使うエンジンをカバーしているかです。日本のBtoCならAI概要・AIモードとChatGPT、BtoBならそこにPerplexityやGeminiが加わる程度が実務の中心で、それ以上のエンジン数は運用工数と費用を増やすだけになることもあります。
引用露出と推薦露出、どちらを測るべきですか?
自社の目的次第です。オウンドメディアやBtoBで自社コンテンツを情報源にしたいなら引用露出、BtoCや店舗・採用で「おすすめ」に名前を挙げてほしいなら推薦露出が主指標になります。両方を追う場合も、報告時の主役はどちらか一方に絞ると評価がぶれません。
複数ツールの数値を並べて比較してもいいですか?
推奨しません。言及の判定基準も集計方法もツールごとに違うため、数値の大小比較には意味がありません。並行トライアルの目的は数値比較ではなく、判定精度(自社名の表記ゆれが正しく名寄せされるか)と運用のしやすさの確認です。
国産と海外、どちらを選ぶべきですか?
主戦場が日本市場なら国産が有利な傾向があります。日本語クエリでの計測精度、日本語サポート、請求書払いなど国内商習慣への対応が揃うためです。多言語・多国籍のブランド計測や、既存の海外製SEOスイートとの統合を重視するなら海外ツールに分があります。
無料で比較できる範囲はありますか?
あります。無料プランや無料チェッカー、各社の無料トライアルに加え、登録不要の診断ツールで導入前の現状把握は0円で可能です。詳しくは無料でLLMOを計測する方法まとめをご覧ください。
契約前に必ず確認すべき項目は?
4つあります。プランごとの登録クエリ数と計測頻度の上限、自社名の表記ゆれの名寄せ精度、回答本文と引用元のログが残るか、そして解約時のデータエクスポート可否です。特に最後の2つは、効果検証と乗り換え時の保険になります。