検索1位でもCTRは15.3%に。2026年7月のLLMO重要トピックを1本で総括【レポート無料配布】
ファクト1:AI Overview出現率76.9%。「うちの業界はまだ」が消えた
1,459クエリのうち、AI Overviewが表示されたのは1,122件。出現率は76.9%でした。
重要なのは平均値の高さではありません。医療・金融などのYMYL領域から美容、不動産、BtoB SaaS、ローカルサービスまで、計測した30ジャンル全てで出現率が50%を超えたという「偏りのなさ」です。
「AI検索の影響は情報系ジャンルに限られる」。この認識には、もはやデータ上の根拠がありません。ジャンル差は「影響の有無」ではなく「程度」の差に過ぎない段階に入りました。
レポートでは、ジャンル別の出現傾向と、情報探索型/取引型クエリでの出方の違いまで分解しています。
ファクト2:AI Overview表示時、検索1位のCTRは28.4%→15.3%(推定)
当社の推定モデル(業界ベンチマーク×LLMO影響係数)では、AI Overview表示時の検索1位CTRは28.4%から15.3%へ低下、ゼロクリック率は55.6%と算出されました。
※この2つは実測クリックデータではなく推定値です。当社は実測と推定を必ず分けて公表しています。
そして7月には、この推定を裏付ける実測データが出ました。Ahrefsの調査では、情報収集型キーワードでAI Overviewが表示された場合の検索1位の実測CTRは、日本で9.0%(非表示時予測24.1%比▲62.7%)、米国で4.5%(▲68.8%)。日本のAI Overview非表示時の1位CTRは31%台で横ばいのため、低下はAI Overviewの表示に強く紐づきます。
「順位は維持しているのに流入が減る」現象の説明変数は、順位ではなくAI Overviewの表示有無です。 順位とセッションだけのレポートは、もう現実を説明できません。
ファクト3:Googleがllms.txtを公式に否定した
2026年7月10日、Googleは生成AI検索向けの公式最適化ガイドを更新し、次を明記しました。
llms.txtは、Google検索のAI機能における可視性にプラスにもマイナスにもならない
AI向けの特別なschema(構造化データ)は不要
重視されるのは、通常のSEO、クローラビリティ、独自の知見を持つ非コモディティコンテンツ
「llms.txtを設置すればAIに引用される」という訴求のツール・診断サービスは国内外で乱立していますが、少なくともGoogleのAI検索に関して、その根拠は当事者の手で否定されました。
LLMO施策の評価軸は「AI向けの特殊実装をしたか」ではなく、「検索とAIの双方が参照したくなる一次情報を持っているか」に移りました。レポートでは、同月に整備されたSearch Consoleの生成AI設定・プラットフォームプロパティ・Merchant Center AI Performance Insightsまで、公式動向を1章にまとめています。
ファクト4:AIが引用するのは「あなたのサイトの売り込みページ」ではない
7月に公開された複数の調査が、同じ方向を指しています。
AI回答における引用元の84%が外部メディア(アーンドメディア)由来(仁頼調査)
ページ種別の引用率はコラム・記事型73.99%、トップページ26.99%、料金15.0%、導入事例3.86%(Optyino.aiログ分析)
AI引用ページの75%は過去1年以内に更新されていた(SEER Interactive調査)
当社実測でも、引用元上位はWikipediaと各ジャンルの専門メディア
つまりAIは、「売り込みページ」ではなく「情報ページ」を、自社サイトよりも「第三者メディア」を、古い記事よりも「更新された記事」を引用します。
LLMOの主戦場はテクニカルな自社サイト改修ではなく、①引用されうる一次情報・独自データの創出、②第三者メディアへの流通(デジタルPR)の2つです。「AIに引用される会社」になる最短路は、引用したくなる事実を自ら作ること。本レポート自体が、その実践例です。
ファクト5:GSCの数字だけでは、AI露出は測れない
Search Consoleでは、AI Overview・AI Mode内のリンクは初期状態で非表示であり、ユーザーが「もっと見る」等でリンクを展開し画面に表示された時点で初めてインプレッションとしてカウントされます。
つまり、AI回答内で引用されていてもGSCには一切現れないケースが構造的に存在します。GSCのインプレッション減=AI露出の減少、とは限りません。 AI面の露出評価には、GSCと別系統の「AI回答そのものの直接観測」が必要です。
さらにAI回答は同一質問でも実行ごとに変動するため、単発計測のスクリーンショットでは判断を誤ります。当社が同一質問を複数回実行し、出現を確率×95%信頼区間で把握する「n-shot統計計測」を採用しているのはこのためです。
レポートに収録している内容(全23スライド)
エグゼクティブサマリー — 7月の構造変化を4つの数字で総括
自社実測データ — 1,459クエリ×30ジャンル調査の設計と結果
プラットフォーム公式動向 — Google公式ガイド更新、Search Console新機能群、AI Mode MAU10億超
市場データ — Ahrefs・AUN・PRIZMA・SEER・CMO調査の統合分析
競争構造の変化 — LLMOビジネスの5つの競争軸と規制動向(公取委・EU DMA/AI Act)
示唆と8月の展望 — 実務者が着手すべき5つのアクションと定点観測ポイント
社内共有・経営報告にそのまま使える構成です。すべてのデータに出典と計測条件を明記しています。
【無料ダウンロード】2026年7月 LLMOトレンドレポート
よくある質問
- レポートのデータは引用・転載できますか?
- 出典として「株式会社Itera『2026年7月 LLMOトレンドレポート』」と本記事URLを明記いただければ、社内資料・記事等への引用は自由です。
- 自社がAI検索でどう見えているか、すぐに確認する方法はありますか?
- 無料診断をご利用ください。実際にAI検索で引用されたソースを収集し、貴社ページが「引用されやすい意味空間」にどれだけ近いかをスコア化します。
- 毎月発行されますか?
- はい。月次で発行し、8月号ではGSC生成AI設定の展開拡大、8月初頭のGoogle検索大変動、ChatGPT回答内広告、Cloudflareのクローラー分離(9/15期限)の実測インパクトを追跡します。